大物はやはり豪快

ジョージクルーニーはお世話になった友人数名に一億円ずつ配ったそうです。ハリウッドには豪快伝説が多数存在しますが、ジョージクルーニーの豪快伝説は枚挙にいとまがありません。お世話になった友人へのプレゼントというのが憎いところです。さらに税金支払い済みで1億円という思いやり。それでイケメンですから人気が出ないわけはありません。たとえ芸能人の売名行為であったとしても豪快な売名行為です。偽善者であっても、化けの皮をはがされず、一生偽善者を続ければ、もはや偽善者ではありません。

日本人で豪快な大物はいるのでしょうか。ハリウッドスターに比べると小物感が否めません。所詮ちっぽけな島国の人間ですから、大陸の人ほどは豪快になれないのでしょう。日本人で気になったのは矢沢永吉さんです。Z.YAZAWAのロゴが入った偽物のタオルが廉価で売られているのを見て、「もっと高く売れ」と言って去って行ったそうです。普通であれば訴えるというような話になりますが、さすが矢沢氏といった感じでしょう。

話は逸れますが、不良の方々が矢沢永吉氏を崇拝しているイメージしかなかったので全く興味がなかったのですが、あるとき、堀江貴文氏が刑務所の中で普段であれば自分が決して手に取らないであろう矢沢永吉氏の本を読んで感銘を受けたとコメントしていました。本好きの私としては大いに共感し、普段手に取らない本をあえて読んでみようと思い、矢沢氏の本「なりあがり」を読み、見る目が変わりました。と言うよりも、そのような目で見ていた自分を恥ずかしく思いました。

話を戻しましょう。日本人の豪快さの欠如は災害時に顕著に表れます。残念ながら東日本大震災の時に大きな寄付をした芸能人はそれほど多くありませんでした。アメリカで同じようなことがあれば芸能人の寄付の応酬が起こるでしょう。「絆」などと耳障りの良い言葉を使い、増税へ結びつける姑息な手段には辟易します。日本はほぼ単一民族国家(単一民族国家とは言っていません)なので統制が取れやすいように思えますが、実際にはひとつになることが難しい国なのでしょう。震災に便乗して儲けたミュージシャンやビジネスマンは多かったように思います。偏狭。悲しい現実ですね。