英語はシンプルに

喜ばしいことかどうかは別として、英語は事実上、世界共通語になっています。エスペラント語ではありません。世界経済の仕組みを作ったのはアメリカですから、当然のことと言えば当然です。 

英語のネイティヴが有利であることは間違いありませんが、必ずしもそうとは言い切れない部分もあります。それは、ノンネイティヴの英語話者の台頭です。今や、ネイティヴスピーカーの数をはるかに超えた数の人が英語を使っています。 

ノンネイティヴの英語はほぼ例外なくなまっています。母国語の感覚をそのまま持ってきて英語を使用しているので、場合によっては英語かどうかの判別が難しいことさえあります。私も幾度となく、何語か判別できなかったことがあります。さらには英語を話しているらしいのですが、私には聞き取れず、別の人に英語を英語に訳してもらい商談したこともありました。 

とりわけ重要なことを話すときは、誤解のないようにシンプルな英語を使うべきです。日本では行政独自の言い回しをしたり、どちらかと言えば簡単なことを難しく表現している感じさえします。完全に時代に逆行しています。

専門用語や高度な言い回しではなく、明確で簡潔な英単語や英語表現を使うようにしましょう。たとえば裁判で判決文を読み上げられても、法律の専門家でない限りあまりよく理解できません。そのような表現ではなく、、一般人にも理解できる簡潔な英語を使いましょう

Clichéもノンネイティヴには通じにくいと言えます。たとえばLet’s face it.(事実を受け入れよう。)という表現があります。faceには「~に直面する」という意味がありますから、それに向かい合おうということで何とか意味が取れるかもしれません。しかしながら、このような言い回しは、わかりやすい直接的な表現ではありませんから、ノンネイティヴ間では避けた方が良いでしょう。 

ノンネイティヴ同士のコミュニケーションが増えるこれからの時代は、難易度の高い表現ではなく、簡潔且つ誤解を招く可能性が低い表現を使用するべきです。もちろん相手がそれなりの人であれば高度な表現を使わないと教養レベルの低い人だと思われてしまうので、あくまでも状況に応じてということになります。