カルテ開示

自分のカルテを見たいと思ったことはありませんか?実は自分のカルテの開示を請求することができるのです。

方法は2つあります。一つは直接、医者が書いたカルテを開示してもらう方法です。手書きの場合もありますし、電子カルテの場合もあるかと思います。手書きの場合は、日本語と英語、ドイツ語が混じっていて読めないことも多々あります。また、医者も非常に嫌がります。もうひとつの方法は、社会保険の場合は健保組合、国民健康保険の場合は市町村に問い合わせます。

以下、病院に問い合わせる方法と健保組合に照会する方法を記します。

まずは病院・医院です。病院の場合は電話して手続きの方法を聞きます。大きな病院では専門の部署がありますからそこに問い合わせます。病院によっては、フォームをダウンロードできるかもしれません。

小さな医院では受付で対応してくれます。デジタル化していないところでは医師の手書きのカルテなので、読めない文字が少なくありません。英語であったりドイツ語であったりするのですが、公式な資料として使う場合は日本語に翻訳する必要があります。小さな病院では、カルテを渡すときに、医師が記載内容を説明してくれると思いますので、メモを取ると良いでしょう。費用は3,000円くらいです。大きな病院では基本費用に加えて、コピーの枚数ごとにいくらと決まっています。

何に使うか聞かれますが、たとえば裁判に使うと言うと、医療過誤で自分が訴えられるのではないかと嫌がる医師が多いと思います。保険の請求に必要と言っておくのが無難かもしれません。

5年間は保存義務がありますが、その以前のカルテの保存義務はありません。5年を超える部分のカルテは運が良ければ残っている感じだと思います。文章の保存は思った以上にスペースが必要ですから、5年できっちりと廃棄するところも多いはずです。

さて、それでは病院が閉院していた場合はどうでしょうか?その場合は、医師会に問い合わせます。そうすると医師会が連絡を取ってくれることもあります。しかし、医師がお亡くなりになったりすると、ご家族ではわからないこともあり、この方法ではカルテが手に入らないかもしれません。

一番確実なのは、加入している健保組合(保険証を発行している団体)に電話してレセプト開示をお願いしましょう。手続きは少し煩雑で、病院でのカルテ開示に比べ、かなり時間(1ヶ月以上)がかかります。まずは健保組合に申請書を送ってもらい、その後、2,3往復してレセプト開示が完了します。運転免許のコピーと住民票は必要になりますので、準備しておきましょう。以上、お役に立てば幸いです。