名前が同じだという理由だけで本書を手にしました。帯に「エビデンスに基づく」とあり、交渉心理学入門とのサブタイトルがついている。読んでみると、天気の良い日は商談が成立しやすいとか、心地良いソファーに座らせると商談がまとまりやすいとか、ビジネスで使える心理学の本に書いてあることが多いのですが、筆者の例えが面白く読んでいて飽きない、数時間でさっと読める本です。下手な心理学の本を読むよりこちらの方が為になるのではないかと思います。
日本ではどこの大学でもプレゼンスキルを磨くためにパワーポイントを使ったプレゼンを練習します。大統領のスピーチを見ても、故スティーヴジョブズ氏のプレゼンを見ても、パワーポイントを使うことはほとんどありません。ストーリーを語り、聴衆の心を動かすことだけに専念しています。
日本はアメリカの10年後を行っていると言われますが、まさにその通りです。日本ではこれからパワーポイントのスキルを身につけようとしている一方、アメリカは次のステップとして脱パワーポイントに向かっています。