ブラック企業とは何であるか?

はじめにお断りしておきますが、ブラックをネガティブな意味で使うのは好ましくありません。しかしながら、ここでは便宜上、使用しています。

以前、ある会社の社長さんと意気投合した話題がありました。それはブラック企業、ブラックバイトについてです。最近の若者は(いつの時代でも若者を批判するために使われる言葉ではありますが)すぐにブラックと言い、マスコミがそれに便乗します。私の家にはテレビがないのでマスコミの悪影響はほぼ受けないので平穏なものですが、一歩外へ出ると未だマスコミの影響力は計り知れないほど大きいと言わざるを得ません。

以前、ある議員が、人手不足で募集した看護士が雇用後1ヶ月で産休に入り、それを咎めたところ労働基準監督署に駆け込んだそうです。私見ですが、多くの人は「確かにそれはおかしい」と思うはずですが、世間の風潮からそう言ってしまうと自分の立場が危うくなってしまうのではないかと発言を控える、もしくは女性を擁護する立場を取るのではないでしょうか。マスコミが女性を擁護した立場で報道すれば、世間も大きな影響を受けるのです。

そもそも人手不足で雇ったのにすぐに産休に入られたら、会社としてはたまったものではありません。採用に要した時間、研修に要した費用など損害賠償請求したい気持ちになるはずです。にもかかわらず、責められるのは企業ですから、不満を漏らしたり、さじを投げたくなる気持ちはわからなくありません。さらに、暇を持て余したネット民たちは好きなことを言うのですから、やるせない気持ちになるはずです。

少なくとも責めるべきはその議員ではないはずです。色を付けて報道するマスコミ、多額の税金を国民から搾取しているにもかかわらず、女性が働きやすい環境づくりをしていない政府こそ、責めに帰すべきです。特にマスコミは自分たちの都合の良いように(事前に描いたストーリ通りの)報道するのが得意ですから、取材でもうけようものなら編集で意図を捻じ曲げられてしまうので、一流の人は取材を拒否するそうです。

率直な意見を申し上げますと、ブラック企業ブラック企業と文句を言う人は、一刻も早くその会社を辞めるべきです。私は海外でビジネスをしていますが、私の知っている国では日本でブラックと言われる基準の企業はほとんどありません。なぜかわかりますか?嫌だったらすぐに辞めるからです。授業員がどんどんやめていくと、経営者も異変に気付くわけです。待遇が悪いのか?現場のマネージャーが悪いのか?など改善しようという力がある程度は(すべてではありません)働きます。お金がもらえないから誰も働かないのでサービス残業などありえないのです。

厳密に言えばブラックでない企業などほとんどないと思います。朝早くから夜遅くまで働いて頑張っている人がたくさんいます。ブラックだとはわかっていても家族を支えるために頑張っているのです。労働環境を改善しても会社が利益を上げられなければ潰れてしまいます。私が朝4時から事務所に行って仕事をしていた時、私の出社時間に帰宅するサラリーマンをよく目にしました。ノルマを達成できずに精神を病む営業マンもたくさんいます。だから皆さんも我慢してくださいと言うつもりは毛頭ありません。それは自分で決めることだからです。

ただひとつ言えることは、何かを得るためには努力することが必要です。楽して稼ごうと言って成功している人たちでも、本人に自覚があるかどうかは別として、どこかの時点では苦労しているはずです。ブラック、ブラックと口癖のように言っている人は、会社ではなく自分の方がブラックではないかと自問自答してみる必要があるのではないでしょうか。本当にブラックの場合は一刻も早くやめるべきです。