ボランティアとソーシャルビジネス

ビジネスの基本はfilling the gapと言われています。物のないところに物を持っていく、需要があるのに誰も提供していなかったサービスを提供することがfilling the gapです。近年はソーシャルビジネスが注目を浴びていますが、これもまたfilling the gapと言えます。

平たく言えば、困っている人を助けるのがソーシャルビジネスですが、困っている人の現状と彼らが考えている普通の生活にはgapがあります。その溝を埋めるのがソーシャルビジネスです。

人は生来、人を助けるのが好きなのだと思います。私のような人間でもボランティアをしたことがありますが、2年ほどしか続きませんでした。原因は明らかで、当時の私にはそのような余力がなかったにもかかわらず、興味本位で参加してしまったからです。

こちらはボランティアだからと軽い気持ちでいることが少なくありませんが、先方はそうではありません。それなりの期待を持っているはずですから、中途半端な気持ちでボランティアをすべきではないと勉強になりました。もっと言えば、東京オリンピックのようなイベントのボランティアはやりがいの搾取でしかありません。日当を払いたくないからボランティアにお願いするという悪質なものだと思います。

海外ではボランティアは本気度が違うことが多々あります。私はイギリス留学中にもボランティアをしましたが、週4日でほぼフルタイムのようでした。理想的にはビルゲイツのように成功してから本格的に社会貢献をすべきです。

問題解決には様々な方法があります。マイケルポーター氏はボランティアをするのではなく、問題解決をすること自体がビジネスになるような仕組みを作れと述べています。そうすることにより、継続的に社会貢献をすることができます。

小林せかいさんが経営する未来食堂もソーシャルビジネスであると考えられます。未来食堂には「まかない」システムがあり、50分お手伝いすると1食無料になるそうです。また、お手伝いして入手した1食分を誰かにプレゼントするとこができるそうです。素敵なシステムです。経営手法も勉強することになることばかりです。ぜひ、参考にしてみてください。

未来食堂:http://miraishokudo.com