相場の格言に「人の行く裏に道あり花の山」とありますが、言うは易し行うは難しで、人と違う行動をとることは本当に難しいことです。
確かロスチャイルド家だったと思うのですが、道路に血が流れている時に土地を買えという家訓があるそうです。なるほどと思えるところはあるのですが、銃弾が飛び交い、皆が避難しているなか、土地を買いに行けるでしょうか?大衆が安全な場所を目指して避難するなか、逆方向(危険地帯)に向かって走っていけるでしょうか。外務省の渡航注意くらいで怖気づいている人にはおそらく無理でしょう。
人と逆の行動ができる人は少なくとも周りから変わっていると言われるタイプの人です。私は精神を鍛錬するために、人のやりたがらない行動を意図的にとるようにしています。例えば一人焼肉ではない焼肉屋さんに一人で行って一人焼肉を楽しみます。隣のテーブルが乾杯で盛り上がっているのを横目に、一人で人目を気にせず焼肉を食らいます。隣のテーブルからの冷たい視線が刺さります。
大阪の鶴橋(東京で言えば新大久保)にカナリアという女子(特に女子高生)に人気のパフェ屋があります。度胸試しに一人で行ったことがありますが、これもなかなか難易度が高いミッションです。待っている間も女子高生に挟まれ、冷たい視線が刺さります。案内された後も店内は狭く女子高生と相席です。しかも一番奥。はしゃぎながら写真を撮りまくる女子高生の背景には特大パフェを貪るおっさんがひとり。きっと背景として撮影され、パフェを一人で食べるきもいおっさんがいると、ライングループに流されたのではないでしょうか。かなりハートが強くなりました。
イノベーションを起こすのは常に異端児です。人と同じ行動をした人がイノベーションを起こしたという話は聞いたことがありません。(聞いたことがないだけで、実際にはあるのかもしれませんが)ある人は新しいビジネスを始めるときに少なくとも10人にアドバイスを求めるそうです。10人が「いいね」と言ったらやめ、10人が「ダメだ」と言ったらチャレンジするそうです。凡人が理解できるようなことをしても仕方がないのでしょう。
私たちは学校の集団行動に見られるように、全員が同じ行動を取るように教育されています。また、同調圧力も非常に強いように思います。みんなと違う意見を述べると和を乱すと言われることがありますが、本来、反対意見と調和とは異なるもののはずです。
前述の格言に戻りますが、単に人と違う行動をしろという意味ではありません。実は人と違う行動を取れるほどの確実な情報があるからこそ、そのような行動を取れるのだと思います。株をやっている人は実感しているかもしれませんが、自分のところに情報が入ってきたときがクライマックスです。本来は「買い」ではなく「売り」の場面のはずです。良い情報が入るのは、ほんの一握りの人だけです。投資は自分が情報ピラミッドのどの階層にいるのか認識するところから始まります。
余談ですが、トップクラスの情報を持っているのはどの機関でしょうか。CIAでしょうか?MI6でしょうか?それともモサドでしょうか?実はバチカンこそが世界一の諜報機関とも言われているそうです。本のタイトルは忘れましたが、そのようなことが書いてありました。興味深いですね。