鉛筆で書いた字がなかなか消えないときに、消しゴムを改良するのか鉛筆を改良するのか?

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鉛筆で書いた字がなかなか消えないとき、「この消しゴムは消えない!」と消しゴムに問題があると考え、翌日にはよく消える消しゴムを買い求めるかもしれません。新しい消しゴムがよく消えればそれで問題は解決するのですが、鉛筆を変えてみるのもひとつの問題解決法です。「消しやすい鉛筆」があれば今までの消しゴムを使うことができます。消しゴムの在庫を大量に抱えている場合は、間違いなくこちらの方が良い解決法です。

鉛筆はひとつの例であって、私が言いたいのは、気が取られているところ以外のところに着目するということです。以前、「ドリルを売るなら穴を売れ」というような本があったかと思います。視点は同じです。

かつてappleのipodがSONYのwalkmanに圧勝したのも、本体の性能ではなくコンテンツを充実させたからと言われています。古い話になりますが、ビデオのベータとVHSの戦いにおいてもVHSの方がアダルトビデオが充実していたから普及したと言われています。 コンテンツを充実させることで本体が売れることは歴史が証明しています。仮に本体の性能がいまひとつであっても、コンテンツさえ充実していれば売れるのです。とりわけエンジニアは本体の性能を向上すべく改良を重ねます。しかしながら消費者が求めているのは性能ではなく、本体を使って楽しむことなのです。