海外によく行く者としては、スパイ容疑で監禁されたというニュースを見ると気が重くなります。いつ濡れ衣を着せられ、わが身に火の粉が降りかかるか分からないからです。ニュースを見る限り、実際にスパイ活動しているケースは少ないと考えられます。ほとんどのケースでは政治的な駆け引きのために使われている気がします。
もし自分の身に何かが起きた場合、日本は助けてくれるでしょうか?過去の事例から考察すると、アメリカは、国の威信にかけても自国民を守ってくれるでしょう。最悪の場合は軍隊を出す用意もあるはずです。アメリカはCIAなどの諜報機関を持っているため、実際に軍事行動を取るまでもなく、問題解決することができます。アメリカのような多民族国家がひとつになれるのは、アメリカの強さにあります。アメリカが魅力的な国であり、行きたい、住んでみたいと思う人がたくさんいるので強くなれるのです。国民は自国に誇りを持ち、国家のために何かしようという忠誠心も芽生えます。
日本はどうでしょうか?日本を嫌いな国はアメリカに比べると少ないかもしれませんが八方美人なだけで何の力もありません。交渉術にたけているわけでもありませんし、優れたインテリジェンスがあるわけではありません。いざ何かあれば、VIPでない限り、切り捨てられることはわかりきっています。日本人は海外でもし何かあれば犬死するほかないのかもしれません。悲しい現実のひとつですが真摯に受け止める必要がありそうです。
今回のコロナ禍でみなさんも再認識したと思いますが、日本政府は国民を切り捨てることはしても、助けることはしません。一番損なのは中間層と決まっています。ですから、一生懸命働けば働くほど損な役回りをさせられます。日本という沈没しかかった船で助かりたければ公務員か大企業勤務しかありません。