言い方は悪いですが、バカを相手にしても時間と労力を浪費するだけで良いことはありません。負けるには勇気が必要です。相手がバカなだけに、そして実際は勝っているだけに、どうしても負けたくない気持ちになりますが、決して勝負してはいけませんし、勝ってもいけません。簡単に論破できると思っても絶対に勝負すべきではありません。相手は論破されても食い下がってくるので、論破しても意味はありません。
論理は相手が論理を用いた場合のみ有効なのです。論理で勝てなければ屁理屈を言ってきたり、悪態をついてきます。ごねられるので、時間を浪費するだけでどうにもこうにもならなくなります。誰が誰を論破したと喜んでいるのはやることがない暇なネット民だけです。(普通のネット民はそんなことはしません。)論破した先には何もありません。ネット上のショーのようなものだと思っておきましょう。
私が悪かったですと言ってしまうか、少なくとも反論しないで黙秘する方が利口です。それなりに教養のある人ほど厄介です。相手が責めてきたとき、言い返したい気持ちはわかりますが、それは火に油を注ぐことになります。たとえばメールでそのようなことがあった場合、無視しておくと、あなたの倫理観はどうだとか、勤務先に直訴するだとか、出るところへ出るなど、悪態をついてきます。あなたは思わず反駁したくなるでしょう。しかしここで交戦してしまったら相手の思うつぼです。ひたすら無視していればそのうち相手も諦めます。相手が訴えると言ってきた場合、一番効果的なのは、「こちらも弁護士を立てます」ではありません。「どうぞ、全力で来てください」や「弁護士からのご連絡お待ちしております」が正解です。もしくは無視してください。弁護士費用を払ってまで訴えるようなことはあまりありません。万一、弁護士に依頼して文章を書いてもらった云々言ってくる人がいますが、弁護士は通常自分の名義で内容証明で送ってくるはずです。普通郵便で送られてくることはありません。他に見分ける方法は読点です。私たちは普通、「、」を使いますが、弁護士はかなり高い確率で「,」を使います。相手が裁判所の調停を申し立て、裁判所から呼び出しがかかることがあるかもしれません。その場合であっても出頭義務はありませんから、無視しても構いません。後々裁判になりそうであれば、一応反論を書いて送るのも良いでしょう。弁護士に相談して文章を書いてもらいましょう。くれぐれも自分で書かないように。
話を戻しましょう。誰もが自分は人より優れていると思いたいものです。負けることは決して気持ちの良いことではありません。しかし、同じ負けでも、本気で戦った上での負けと意図的な負けでは意味合いが大きく異なります。誰の目から見ても負けているのに本人が負けを認めないような負けは見苦しいですが、明らかに勝っているのに負けとして戦わないのはスマートな戦法だと思います。見る人が見れば勝敗は明らかです。いずれにせよ、バカは相手にしないのが一番です。