裸の付き合いが外国人に人気だそうです。昔は家にお風呂がないことも少なくありませんでした。その時代、銭湯(公衆浴場)は至る所にあり、国民の公衆衛生向上及び文化面において、重要な役割を果たしました。
しかしながら家庭風呂が普及してくると銭湯は衰退の一途をたどります。スーパー銭湯や日帰り温泉施設などの普及も銭湯衰退に拍車をかけました。若い世代では銭湯を知らない人もいることでしょう。昭和の名曲である「神田川」など聞いても、どのような場面であるか想像することができないことでしょう。
その銭湯が、いま外国人の間で脚光を浴びています。東京銭湯組合は英語や中国語のパンフレットを作成し、文化やマナーを紹介しています。銭湯は温泉とは異なり、住宅街にあるので利便性も高く利用しやすいのでしょう。また、海外には温泉はありますが、他人と裸で同じ湯船に入る文化はありません。ですから、ぜひ日本で体験したいと思うのでしょう。
温泉も例外ではありません。温泉の多くはアクセスの悪い場所にあります。有馬温泉を中心とする新たなゴールデンルートが人気というニュースはよく耳にしますが、それよりも隠れた人気は「秘湯」だそうです。車がない外国人が1日数本しかないバスを使ってアクセスするわけですから、どれほどの魅力があるか想像することは難しくありません。
言い方は悪いですが、「寂れた温泉」は、このチャンスを逃すべきでありません。日本には泉質が極上で魅力的な温泉が数え切れないほどあります。外国人だけでなく、日本人をも魅了することができるでしょう。