自分が働くのではなく自分以外の誰か、何かに働かせる

資本家は労働者を雇い、富を蓄積してきました。現代において、雇うのは必ずしも人である必要はありません。コンピュータに働かせたり、お金に働かせたり、土地働かせたり、生物に働かせることもできます。自分が働いていない間、寝ている間でも、稼いでもらうのが稼ぐコツです。サラリーマンがなぜ稼げないかと言うと、時間の切り売りをするからです。アルバイトは時間の切り売りですが、サラリーマンは月の切り売りをしています。どちらも働いた分しか稼げないのです。安定していると言えば安定していますが。

私は人とかかわるのがあまり好きではありませんから、コンピュータや生物に働かせることを常に考えています。以前から取り組んでいるのは養蜂です。何年も前に亡くなった祖母に日本産のハチミツを買ってきてほしいと頼まれ、スーパーを何件も回りましたが、中国産かアルゼンチン産しかみつかりませんでした。子どもたちの口に入るものはできるだけ安全なものにしたいという気持ちもあり、取り組みを始めました。(ご存じかと思いますが、1才未満のお子様にハチミツを与えてはいけません。)蜂は半径2キロメートル程度の蜜を集めてきます。見方を変えると、人の土地から蜜を持ってきてくれます。しかしただ単に蜜を盗んで来る(笑)だけではなく、受粉をします。受粉をするので収穫が増えますから、農家の方も蜜箱を置いていいよとなるわけです。