物を買うときに評価を気にするのは人の性ですが、ネット社会においては、評価に対していくぶん過剰反応のように思えます。皆さんもご覧になったことがあると思いますが、本ではなく、本を販売しているアマゾン以外の会社に対しての評価が入っていたり、本の状態への評価が入っていたりすることがあります。本の内容にはまったく関係がないので、本の評価としては正確ではありません。
また、高評価を得るために評価をコントロールする企業が少なくありません。謝礼を払い評価を書かせたり、身内に良い評価を入れさせるステマ的な手法が多いように思います。悪い評価をした人を買収して評価を修正させることもあるようです。まんまと引っかかってしまった人が悪い評価を入れますが、良い評価の人のほうが圧倒的に多いため、悪い評価は打ち消されてしまいます。評価云々と言うよりも、信頼できる、自分の感覚に近いレビュワーを探すことが、良い商品を手にできるコツです。
矛盾しているように聞こえますが、中国人は基本的に他人を信じませんが、信頼している人の言うことは信じるそうです。たとえばアマゾンのようなサイトで評価が悪い商品であっても、自分の信頼している友人が紹介したら購入するそうです。中国にも「日本製」の製品は売っていますが、中国で買わず日本に来て買うそうです。
私は中国人の考え方はある意味では正しいと思います。中国人観光客が様式便座に土足で上って用を足すという話を聞いたことがあるかもしれません。それは単に中国人のマナーが悪いのではなく、中国人の危機管理能力が高いからです。誰かわからない人、何らかの病気を持った人と同じ便座に直接座ることはリスクであると考えているからだと思います。土足で上がった後にきれいに拭いていかないのはマナーが悪いと言えばそうなのですが、危機管理能力は非常に高いと言えます。
まとめとしては、自分と近い感覚を持った人を探してくださいということです。映画や本など、似ている感覚の人が面白いというのであれば、きっと自分も面白いと思いうはずです。商品についてもおそらく同じようなことが言えるはずです。