投資家のジムロジャースが、もし自分が十代の日本人だったら、銃を持つか、日本を出ると述べている記事を読みました。原文を読んでいないので発言の真偽のほどは定かではありませんが、日本人の識者でも同様の質問に「日本を出る」と述べている人は少なくありません。
なぜ先を読むのが得意なジムロジャースがそのような発言をしたのでしょうか?「出ていく」のはそのままなので分かりやすいと思います。「銃を持つ」は少なくとも二通り考えられそうです。本物の銃を自分で持つという意味かなのか、護身するという意味なのか、根本は同じですが、少し考えてみましょう。
銃を持つというのは、それだけ危険になる可能性があると考えられます。日本は安全な国と言われていますが、凶悪な犯罪がないわけではありません。年末に滋賀県で飲食店店主が客に因縁をつけられ、暴行を受けて死亡する事件がありました。人が死ぬまで殴るという残忍な行為は普通の人にはできない行為だと思います。
無差別に通行人を殺傷する事件も近年は頻繁に起きているように思います。「誰でもよかった」というような容疑者のコメントが掲載されることがありますが、被害者はたまったものではありません。
このような事件で「キレる」という言葉を耳にすることがあります。コップの水があふれることが「キレる」、行き過ぎた行為であるならば、事件の前、コップの水はおそらく満水に近い状態、あるいは表面張力の状態だったはずです。そこへ数滴の水(何らかの刺激)が入ったことにより、あふれ出てしまったのです。導火線にはすでに火がつけられた状態だったはずですから、そこでなされた行為自体は直接的な原因ではないように思います。
満水に近い状態になったのは積み重なる社会への不満です。社会に不満を抱く者が増えれば増えるほど、上記のような残忍な犯罪が増えると考えられます。クレーマー、モンスターペアレントなども同じ構図なのではないでしょうか。お店や学校にも問題はあるのかもしれませんが、その前に蓄積された不満が火薬として蓄積されていることに目を向けなければなりません。
ジムロジャースはおそらくこのような社会不安が蓄積して治安が悪くなることを懸念しているのでしょう。いずれ日本でも家庭で銃を保持することが合法になることを示唆しているのかもしれません。物理的には銃で、精神的には知識で、自らの身は自分で守りなさいと警鐘を鳴らしているのでしょう。
警察を頼ればいいじゃないかという人は必読です。日本の警察は優秀と言われていますが、本当でしょうか?ある警部の名推理をご覧ください。
実はこのジムロジャースの記事は数年前の記事です。コロナ禍で日本を出たいと思ったhとは多いことでしょう。同時に、マスク等をめぐる争いなどが起き、治安は悪くなっているように思います。彼の言っていることは的を射ているように思います。